【THE・END】

きえないで

ELLEGARDEN 「花」

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これは私とおばあちゃんの歌。

勝手に決めたんだけど、偶然だけど、私の中ではそうなんだ。

 

 

もう6年近くも前のことなのか・・・と思うけど

未だに写真を見ても慣れないし実感も湧かない。

 

 

しかし身近な人間ほど「そんな簡単に死なない」とタカをくくる部分があって、何でそんなに自信があったんだろうと思うよね。何故かきっと大丈夫、って思っちゃったんだよなあ。

 

 

入院して間もない頃はまだ元気そうに見えていて

様子見に行ったりしていたんだけど、

どんどん痩せて笑顔に元気がなくなっていって。

寝ていることが多くなって、

起こすのも可哀想だからと思ってそのまま御手紙だけ置いて帰ったりして。

目が覚めている時は私が来ると必ず起きて座ってお話してくれてた。

「寝てていいんだよ。」って言うと

「起きてる方が楽なの。」って笑ってた。

 

それが嘘だったことを知るのは後からの話。

これが愛以外のなんだというのか、って感じだよね。

 

でもそれを知ってしまうと頑張らせてしまうといけない・・・・と思ってしまって何度も何度も行くのはどうかと悩むようになってしまったんだよね。顔を見れば元気が出るっていうのも気持ちはわかっていたのだけど、どうにも。

 

亡くなる直前はなんだかうわの空で、

もう母や祖父のこともわからずに兄弟の名前を呼んでいたよ。

 

 

「帰りたいなあ。帰ったら怒るかなあ?

 怒られちゃうかなあ?

 もういいかな?

 どこも行くとこないよ。なんにもみえないよ。」

 

 

ってずーーーーーーっと言ってた。

悲しくなってしまった。

 

祖母の心の目には何が見えていたんだろう。

 

 

そんな中で一度だけ私の名前を呼んでくれたことがありました。

何故か目つきもいつものおばあちゃんだった。

消え入りそうな声で呼んでくれたから

なあに?って聞いたら

「いい子でね」って。

 

それが私への最後の言葉でした。

 

 

最後の最後を看取れたのは母だけ。

一度調子が良くなったのでみんな帰った時でした。

一番お世話していた母と二人になりたかったんだろうなあと皆言ってた。

多分、わたしもそうだろうと思ってる。

お母さんボロボロになりながら毎日通っていたもんね。

 

 

亡くなった後ってあんなに色々やることあるんだなあって。

葬儀屋さんとか母のお手伝いとかでドタバタしていて。

しかし人間やることがある方がシャキっと出来ていいのかもなあ、なんて。

 

病院から祖母の家に向かう間、

ふと何故か病室の匂いがしてきて涙が止まらんかった。

GLAYの「君にあえたら」で

「逢いたい 柳の下のオバケの姿でも」ってフレーズがあるけど

本当にそんなことおもうんだなあって思った。

なんでもよかったなあ。

どんな姿でもいいから会いたかったなあ。

 

家族の誰より私みたいだったおばあちゃん。

性格や好きなものも似ていたおばあちゃん。

いつも祖母の家から帰る時は私の車が見えなくなるまで

ずーっと手を振っていてくれるんだけど、

今でもあの姿がミラーに映らないことが寂しい。

 

 

祖母の家から自宅に戻るとき、

シャッフル再生していたipodから流れてきたのは

エルレの花でした。

 

youtu.be

 

 一瞬 一秒 一目でもいいから

笑い顔を見せてよ

僕らがこんなに分かり合えたこと

ずっと見ていた花

 

ってところでボロボロボロボロ泣けてきてしまって

笑った顔、もう一回見たかったなあって

あんなに苦しい顔じゃなくてさ。

 

 

私はその週末名古屋遠征を控えていて

母が「あんたに合わせたんだねえ」なんて言うから

そんなことしないでもっと居てくれたらよかったのにって

 

でも、父もちょうど帰ってきていた時期だったし

誰にも迷惑かけないようになってて

心がうーってなったな。

 

 

後日談だけど、

遺品を整理していたら祖母の鞄の中から

私が寝ている祖母に宛てた置手紙が綺麗に大事そうに入っていて

私はなんて愛されていたんだろうと思いました。

 

幸せだなあって。

 

当たり前は当たり前じゃないなあ。

 

 

 

 

しかしさ、こういう気持ちをリアルに残してくれるのって

やっぱり音楽だとか匂いだとか感触だとか

五感なんだなあって思ったよね。

 

昨日のことみたいに思い出せるじゃないですか。

 

私はこの曲を聴くと

握る手の強さだとか

あの日の車の中だとか

何故か病室の匂いがしたことだとか

窓の外を流れる風景の感じだとか

触れると冷たい肌の感触も

「おばあちゃんが可哀想」って泣いていた子供の顔も

全部鮮明に思い出せるよ。

 

いいことなのか、悪いことなのかわからないけど

私は忘れたくないからとっても大事なことだって思ってる。

 

 

音楽はいつも一緒に息してくれてますね。

感謝しかないんですよ。

だから私はラジオのお手伝いを受けたんです。

一生かかっても返せないくらい助けてもらったので

何かしら、何かの形でお返ししたかったんだと思う。

 

出来てるかわからんけども(笑)

 

 

ふざけた女だけど恥ずかしくない生き方はしていたいな。

 

誰かに大事にされる、って

自分を大事にする為の大切なものを得るような気がする。

 

ああ、私にその価値があるのかって思えるということは

その後にちゃんと己を大切に出来るスキルになっていく。

 

はず。