今更ながらに書いてみる。
やっぱりmixi全盛期に行ったライブやイベント、つらつらと日記に書き残しているのを読んでいると自分がその時その時間に感じた感覚を思い出せていいなあって。
かなり気分屋なのでこうして時間がズレたりしますが。
私は昔から怪談やら怖い話やらホラー映画やらそういったものが大好きだ。
邦、洋、問わず好きだけど日本の方が気に入ってる。
ジメジメ具合。湿気。最高だよな~。
とにかく気持ち悪い。
爽快に出てくるゾンビや殺人鬼(これを爽快と呼んでいいかわからないけど、私的には)とはわけが違う。黒い家、初期のリング、仄暗い水の底から等々とにかく怖さと気持ち悪さが段違いだよなあ。好きなんだこれが。
実はこの日が初めて生で稲川淳二という人物を見た日になった。
なんやかんやでライブばかり行きすぎて余裕ゼロだった為(笑)
小学生の頃から彼のVHSを借りてはワクワクして見ていたなあ。
林間学校ではグループでの出し物を彼の怖い話をコピーして発表したり。
かの有名な「ゆきちゃん」の話をしたはず。
彼が監修したVHSの中で一番好きだったのは「凍り付く病棟」の中の「顔」というお話。霊の話ではないんだけどめちゃくちゃ怖い。
怖いものには結構耐性があるので、なかなか画面が見れないほどになることはないんですけどこれはとにかく目を覆ったなあ。当時見たのはこれなのかなあ?もう廃盤だし、DVDも出てないし、これはリメイクの方な気がするけど・・・・違ったらすいません。笑
まあそんな話はさておき、稲川淳二という人は私の憧れる人の1人でありそういった方に初めて会うというのは本当に緊張した。別に話すわけでもないのに。
会場の照明が暗転した時の興奮はライブと同じ。
メタル調の仰々しいOP曲のようなもので登場した稲川淳二は、曲やセットとは程遠くにこやかに手を振って登場した。
泣いた。
うわあああああああ生きてるううううううううううううという感情だけが私を包み、なんだか一人で来ている人自体少なそうなのに登場で泣いていたら相当奇特な人になるんじゃないかと思いつつ泣いた。笑
怖かったり不思議だったり笑えたり泣けたりする怪談をいくつかして頂き、私は笑ったり息を飲んだり涙を流したり一人百面相だった。
中にはなんだったのだろう?というオチもない、ストーリー性も薄い、ハタから見ればそんなにハッとするような話でもないようなものもあったけれど、世の中に実際にある怖い話というのはそういうものの中にあると思ってる。映画やドラマのように脚色されたものより、きっとずっとそういったものの方が多いんじゃないかな。
知らんけど(笑)
怪談が終わったあとはスクリーンに心霊写真らしきものの検証をする時間があった。これがまあ面白い。本物もあったり、ただの目の錯覚だったりと面白おかしく話してくれた。
「私はね、不思議ともう霊というものが怖くないんですよ。
そちらの世界に近付いたからですかねえ・・・」
なんて笑いながら言ってたんだけど
あれ、私はあとどのくらいこの人のお話を聞けるのだろう。
御年72。
まだまだ元気でおられるでしょうが、人生というのは長いようで短い。
私だって31年も生きたような気がしていない。
あと何度この方の顔を見に来れるのだろう。
と、少し寂しい切ない気持ちになって終了した。
やはり生で見ると凄さというのはより如実に感じるもので、彼が話す背後には色々な景色が見えた。息遣いや声色が表す臨場感、それはステージを小さくしたり大きくしたりもした。時代や、時間帯、建物、全てが彼の世界の中だった。
それは素晴らしいボーカリストのライブを見た時と同じ感覚だった。
気付いたら彼の世界の内側にいた。
怪談というのはそんなにかしこまって聞くものじゃないよ。
路地裏の駄菓子屋みたいなもんだ、楽に聞いてね。
なんて言ってくれたものの私は高揚感でそれどころではなかった。
瞬きさえ惜しいほど、1分1秒でもあの世界の中にいたかった。
憧れの人を初めて生で見る瞬間というのは、
ライブでもなんでも同じ感情になるものだなあと思ったよ。
何度通ったとしても、初めてはその日しかない。
今日しか感じないことが沢山ある、と思うと噛みしめて過ごさずにいられなかった。
まだまだ新しい感覚に触れることが出来るんだなあと思うと人生悪くないよな~なんて思いながら岐路についた。
とても素敵な時間だった~~~~~!!!
また行きたいなあ。
気付いたらキャップと手ぬぐいと内輪買ってた。
隣に座っていたおばさまに「うちわいくらなの?」と聞かれ、「500円ですよ~😊」と答えるとビックリした顔をしていたのですが(笑)
「思い出代ですよ♡」と付け加えると「そうだよねえ」と笑ってらっしゃった。
自分でもあまりとっつきやすい顔をしていないと思っているのだけど、何故かこういう場で話しかけられることが多いな。摩訶不思議。